研究紹介
Research

●食品・医薬品パッケージデザイン
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医薬品や食品のパッケージには安全に関する情報が記載されていますが,専門的でわかりにくい等の理由から消費者が商品購入時にそれらの情報をあまりよく見ていない可能性があります。そこで私たちは,実験心理学的手法を用いて新しいパッケージデザインのありかたについて研究しています。心理学実験や質問紙調査,眼球運動測定実験などをおこない,パッケージにおける文字や図の読みやすさ・わかりやすさ,デザインの親しみやすさ,安全情報表示の妥当性,コミュニケーション促進効果などを評価しています。さらに,外国人,高齢者や先天性色覚障害者など幅広い人々を対象に研究を行うことで,パッケージのユニバーサルデザインについても検討しています。

●消費者の広告の認知や購買行動
DPU_web-06消費者が商品やサービスの購買行動をするとき,商品の特徴や価格だけでなく,ブランドイメージ・パッケージ・口コミ,さらには商品に関する知識などさまざまな要素が影響を及ぼしています。私たちはこれらの要素を消費者がどのように認識して判断し,購買行動に至るのかを明らかにしようとしています。

これまで私たちは,医薬品や食品を取り上げ,新聞広告やオンラインショッピングといった広告媒体や商品パッケージについて,注目度や印象と購買意欲との関連について研究してきました。最近では,商品のリスクの認知についても研究しています。

●色彩の心理学
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色彩は様々な感情や印象を呼び起こします。これまでに私たちは,色彩を識別する基礎的な視覚特性や,色彩を区別する呼び名のあり方について研究してきました。また,色彩を組み合わせることによる印象の相互作用や,建物の内装・外装の色彩が与える印象について研究してきました。

最近では,色彩とヒトの表情認知の関連や,ロゴマークの色彩が形成するイメージについて,実験や文化間比較に基づいて研究しています。デザインにおいて色彩が果たす役割は大きく,私たちの研究成果はデザインをよりよくする知見となることが期待できます。

●視覚的不快と光過敏性
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生活環境には多様な視覚情報があります。自然風景のような眼にやさしい視覚情報がある一方で,ヒトに過剰な負担を与えるものもあります。例えば,ポケモン事件に代表される高速な点滅光や,細密すぎる格子模様が挙げられます。

私たちは,快適な生活環境デザインの基礎となることを目指し,視覚的な不快感のメカニズムを研究してきました。最近では,不快を感じやすいことで知られる片頭痛患者の特性にも注目しながら,格子模様のような幾何学的な視覚情報から風景・絵画などの日常的な視覚情報まで,不快感を生む原因を研究しています。

●屋上緑化に対する心理
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みなさんは屋上緑化と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。現在,商業施設の屋上に緑化が施される例は多く,実際に屋上緑化を見たことがある人も多いかと思います。しかし,屋上緑化の数が増えてきたのは近年の話であり,その形態もさまざまです。

屋上緑化は今後も増えていくことが予想されますが,人々が屋上緑化の多様な形態をもつ景観に対して,どのような印象を抱くのかについては現状では詳しくわかっていません。そこで私たちは,単に屋上緑化そのものに焦点をあてるだけでなく,それに関わる人々の感情も含めて研究をしています。(画像提供:東京都市大学・永瀬彩子准教授)

●鉄道などの路線図のユーザビリティ
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鉄道路線図をデザインする上で,適切な経路を簡単に選択できることは最も大切な要素のうちのひとつです。これまでにも鉄道路線図の表記方法について,例えば線の描き方や駅シンボルの表記の仕方などの先行研究が進められています。そして,現在使用されている路線図に反映されています。しかし研究が進むと同時に,路線や駅が増加したことや路線図上に駅ナンバリングが導入されたことにより路線図は以前に増して複雑になっています。私たちは,複雑でありながらも検索しやすい路線図の実現を目指して,心理学的な視点から研究しています。